ヨネダコウ先生の「囀る鳥は羽ばたかない」の紹介と感想レビュー記事です。
「囀る鳥は羽ばたかない」との出会いがBLというジャンルを深く知るきっかけとなりました。
どれだけ年月が経っても廃れず、名作として残り続けると確信しています。
現在8巻まで発売されておりますが、小説好きや映画好きにもお勧めできる奥深く読めるBL漫画です。
こんな方におすすめ
- 絵・ストーリー・エロ、全て重視したい人
- ヤクザものが好きな人
- 内容の濃いものを読みたい人
ぬっこの書房 独自評価
エロ・濃厚度 | 5.0 |
ストーリー展開 | 5.0 |
キュン要素 | 4.5 |
お笑い要素 | 4.0 |
ラブラブ度 | 3.5 |
心情描写 | 4.5 |
キャラクターの魅力 | 5.0 |
絵の上手さ | 4.5 |

お話の構成、言葉のやり取り、全てが高水準。
ここまで「読ませる」BL漫画はなかなか無いです。
ヨネダコウ先生にしか出せない味があり、それが思い切り発揮されている漫画。
ジャンル
- ヤクザ
- 社長
- 若頭
- 主従関係
- アダルティな恋愛
1巻あらすじ
ドMで変態、淫乱の矢代は、真誠会若頭であり、真誠興業の社長だ。金儲けが上手で、本音を決して見せない矢代のもとに、百目鬼力が付き人兼用心棒としてやってくる。部下には手を出さないと決めていた矢代だが、どうしてか百目鬼には惹かれるものがあった。矢代に誘われる百目鬼だが、ある理由によりその誘いに応えることができない。自己矛盾を抱えて生きる矢代と、愚直なまでに矢代に従う百目鬼。傷を抱えて生きるふたりの物語が始まる──!
カップリング
矢代(受け)と百目鬼(攻め)
矢代(やしろ)
マゾで淫乱なヤクザ組織の若頭兼社長。
頭の回転が高く、美しい容姿の持ち主。
百目鬼 力(どうめき ちから)
組の用心棒として雇われる。
体格が良く、目つきが鋭い。寡黙。
影山(攻め)と久我(受け)
影山 莞爾(かげやま かんじ)
矢代の学生時代の同級生であり現在は医者。
火傷や傷の縫い跡フェチ。
久我 瑛心(くが えいしん)
施設で育った青年。
喧嘩が強く、ギラギラとした雰囲気がある。

読めば読むほどそのキャラの人物像が深く濃くなっていくのがこの漫画の魅力!
他にも魅力的なキャラ多数。
BL漫画にしては珍しく登場人物が多く、それによりストーリーも奥深くなっています。
感想・レビュー
ストーリーがしっかりしていてヤクザものとしても十分に面白いので一冊の満足度が半端ない!
さらっと読んでも楽しめますが内容を深く知ろうとすると少し時間がかかります。
何度か読むことで理解できるところも増えてきて更に面白くなるスルメのような漫画です。
正直なことを言うと、一巻の最初に出てくる「影山と久我」が全てにおいてドストライクで「矢代と百目鬼」には最初全く興味が持てず途中までで読まずに長く置いていました。
でもある時ふと続きを読む気になって読んでみると「矢代と百目鬼」はこんなにも魅力的だったんだと気づき、今では大好きな二人になりました。
一筋縄ではいかない二人ですがどのようになろうと最後まで見守りたいと思います。
注意ポイント
ここから先はかなりネタバレとなりますのでご注意ください
ここが性癖に刺さる
普段の力関係とのギャップ
普段の関係性ややり取りの中では矢代さん>百目鬼ですが、力では百目鬼に敵わず行為中は百目鬼が与える快感に抵抗できない矢代さんの姿にやられました。
また、矢代さんは元から色っぽい方ですが巻が進むごとに百目鬼の色気が増し増しになってきております。
ヨネダコウ先生の色気ある大人の男二人のやり取りは本当に刺さります。
後半の百目鬼はかなり刺しに来ています。最高!
推しポイント
細かな心情描写とキャラクターの魅力
最初は何を考えているかが分からない矢代さんのことを知れば知るほどに切なく、心がキュッとなりますがその矢代さんをまっすぐに追いかける百目鬼に心がギュンとなり、百目鬼を応援したい気持ちになります。
ワードセンス
ヨネダコウ先生の漫画の登場人物たちが使う言葉は本当にセンスがあって面白い。
ここの言葉のやり取り好きだな、というところを挙げ始めたら切りがないです。
\特にここがやばい!/
「囀る鳥は羽ばたかない」2巻 P161~177
センチメンッタルじゃーーあーーね~~
引用元:「囀る鳥は羽ばたかない」2巻、P176より
ひどい境遇にある矢代ですがそんなことを周りに感じさせないこのキャラクター性は本当に魅力的です。
読んでいてメロディーもあのまま流れました。
その前からのやり取りも最高です。竜崎がちらりと気にするコマを入れるのもその後を知ってからだと「竜崎・・・!」となりますね。
ドラマCDについて
大絶賛されている「囀る鳥は羽ばたかない」のドラマCD!
原作を読んだ後にドラマCDを聴くとより解釈が深まります。
ヨネダコウ先生も「原稿に向かうとこのドラマCDの声でキャラクターが動く」と言われるほどぴったりな声と演技。
興味がある人は是非聴いてみてくださいね!